ゲームとジブリとコンチェルト

茨木公演の後は大阪で2泊。終演後にチェックイン。もはや頭が働かず、なぜか夕食はファストフード。翌日は炎天下に玲那のところへ出向いて終日練習させてもらいました。そして夜はお好み焼き。ある意味、大阪らしい滞在だったと思います。

5日は廣津留すみれさんのコンサートに大分へ。1日2便しかない飛行機は1時間遅れて出発。そのおかげで再開間もないホーバークラフトに乗ることができたのはラッキー。でも、会場に着く頃にはもはやボロ雑巾どころか廃棄物のような状態で、初対面のスタッフにまで心配を掛けてしまいました。

幸い、廣津留さんの入りが別会場で取材を受けていたために遅くなり、それまでの時間にリカバリーとウォーミングアップができたので、廣津留さんの到着を笑顔で迎えられました。ひと通りのリハーサルも楽しく幸せな時間に。リッチな響きを持つ会場に広がるヴァイオリンの艶やかな音色が心地よく、森を飛び交う鳥たちと友達になったような気分です。

このコンサートは、廣津留すみれさんとお母さまの真理さんが設立した、ハーバード生と学ぶ英語サマースクール「サマーインジャパン」の一環として開催され、今年で12回目を迎えます。

客席には子どもさんの姿が多く見られる中、ひときわ存在感があったのはハーバードから来ている若き講師陣たちでした。演奏一曲ごとに大きな反応を見せてくれたり、聞いている時の表情が豊かで、こちらも気分が上がりました。

演奏は絶好調。すみれさんはリハーサル時も生き生きと弾いていましたが、本番はさらに輝きを増し、曲それぞれの魅力を奏でています。ゲーム音楽にジブリと、子どもたちにも馴染みのある曲をたっぷり楽しんでもらい、終盤はカルメンファンタジーとメンデルスゾーンのコンチェルトでクラシックの醍醐味を。すみれさんらしさが伺える、とても聞き応えのあるプログラムでした。

ふと思えば、すみれさんとはまだ2度目の共演。でも、長年一緒に弾いて来たような安心感があり、遊び心も共有できている感じで、そのあたりも客席に好ましく伝わっていたのではないかと思います。

無事に終演を迎えられた嬉しさと、コンサートのアドレナリンハイで、病人なのをすっかり忘れて余韻を楽しんでいましたが、宿でひとりになると急に現実に引き戻されました。必要とされる場があるのは、本当に幸せなこと。次は10日の宇部。このまま帰京せず、練習をしながら旅を続けます。廣津留さんとは「せんくら」でもご一緒しますので、どうぞご期待ください。

公演写真:上田海斗