桜の便りがあちこちから聞こえる3月の週末に、59歳ほやほやで迎えるイベントが広島県は坂町で開催されました。
坂といえば、豪雨災害の復興と心の平穏を願う音楽祭に招かれたのをきっかけに、交流を重ねて来た場所。山を背に瀬戸内の海を抱くこの町に来ると、ホッと心が軽くなるのを感じます。
今回は、そんな坂の海沿いにある人気レストラン「カリブ」を会場に、お食事と音楽の集いが企画され、シーフロントならではのロマンチックなひとときに大きな期待が寄せられました。
音楽チームがカリブに着いたのは15時過ぎ。ランチの営業が終わって間もないにもかかわらず、店内レイアウトはすでにイベント仕様に転換され、エレクトーンの準備も整っていました。
この日は願ってもない晴天で、優しい日差しと窓から聞こえる砂浜を洗う波の音が、仕事を忘れてくつろぎなさいと誘惑しますが、そうもいきません。
この日の第1曲目はシェヘラザードの「海とシンドバッドの船」。リハーサルでキラキラ光る海面を見ながらこの曲を弾けるなんて、本当に幸せだと思いました。
食事の準備も着々と進んでいます。50皿を一度に仕上げるには、大きな大きなテーブルが必要ですが、屋外にあるテラスのテーブルを活用して仕込む様子は、まるで地中海のパーティのよう。美しい盛り付けのアンティパスタは、春の日差しがトッピングでした。
私たちには離れの控え室が用意されていましたが、この海辺のテラスが気に入り、ずっと居座ることに。お客様が集まり始めた時はまだ日の名残りがあり、それから空は刻々と色を変え、いつしか星と夜景になりました。
これがオーシャンフロントだと夜は真っ暗ですが、ここは広島市街地方面の橋や街明かりが見えるので、夜は夜でいい雰囲気です。乾杯の後は和気藹々とディナータイム。まさしくクルーズ船のような感じで、皆さま会話も弾んでいました。
演奏が始まる頃には、すっかりリラックスしたムードになり、音楽がスッと染み入っていったことでしょう。エレクトーンソロを2曲弾いてところで、ゲストシンガーの松本昌子さんを迎え、まずはリトル・マーメイドから。このロケーションにこれほどピッタリな曲はありませんね。
それからはミュージカル尽くしで盛り上がりました。お客様もよくご存じの曲を多く揃えましたので、おおいにお楽しみいただけたと思います。
終演後もお客様の賑わいが途絶えることがなく、心地よい余韻が長く残り、最後にはこの美しいひとときも海へと還っていったように感じました。
卓上のお花やお客様への手土産、カリブのお料理もすべて、心尽くしという言葉がピッタリだったと思います。人に何かを届けたい、喜んでいただきたい。そんな気持ちに溢れた人が集まって、余すことなく受け止めてくださるステキなお客様がお揃いになった。いい催しでした。
松本昌子さんも負担の大きな曲を次々と歌ってくれました。たいしたものです。
私もおおいに楽しみました。皆さまに喜んでいただけるのは最高の気分です。でも、体力は限界です。この先も霞町音楽堂のシリーズを筆頭に、過酷な演奏スケジュールが続きますので、しっかりメンテナンスしてひとつひとつ成功させていきたいと思います。応援よろしくお願いいたします。


























