My Home Town, Tokyo

朝5時の東京。雪と強風の後、東京の冬空はいつになく澄み渡っています。夜明け前でも、まるで銀河のような無数の光。この見渡す限りの大都会が、私のふるさとです。

いつも各地を旅していると、行く先々でさまざまな人や文化、そして風景と出会います。どれもが刺激的で忘れ難いものばかり。

東京で生まれ育った人の多くがそうだと思うのですが、私はあんがい東京の魅力を知らないまま過ごしています。東京を旅する人を案内するとしたら、どこへお連れするか、まったく見当がつきません。

ここ2ヶ月ほど、ほとんど東京に戻らずに旅を続け、こうして久しぶりに帰ってみると、ふだん見慣れていたものすべてが新鮮です。ただ、他の世界的大都市と比べて、さほど開放的ではないので、やはりこの街の魅力を満喫するには、自分の目と足を駆使することが必要かもしれません。

東京の街並みが新鮮に見えるように、私がいままで繰り返し奏でて来た音楽も、また新しい感覚を刺激してくれることでしょう。しばらく触れていない鍵盤。今どうしても弾きたいという衝動が襲ってくるまで、触らずに待つつもりです。