ランチのライトフレンチコース ラ・パレット 中央林間

古い友人との久しぶりのランチに、中央林間のラ・パレットを訪ねました。閑静な住宅街を歩きながら、家々の庭先にのぞく木を見上げてみたり、空を覆う完ぺきなブルーに魅せられたり、店への道のりでも、都心のレストランに出掛けるのとはまた違った気分が感じられます。

店の扉を入る前に、庭先を少々のぞいてみると、たくましく生い茂るハーブや、名前も知らない素朴な花々に囲まれながら、恥ずかしそうに顔を隠す一輪のバラと出会いました。

店内は一転してレストランの賑わい。多くの席が埋まり活気があります。ランチタイムは、よそいきのおしゃれをした近隣のマダムたちが多いようです。

そのテーブルを縫うようにしてサービスに当たる細身の男性ふたり。この賑わいをふたりで滞りなくサービスするのは、よほどぴったり息があっていなければ難しいでしょう。彼等を見ていて私とツァオレイのアンサンブルを思い出しました。と同時に、昔見たギャルソンという映画のシーンが思い浮かびました。

さて、この日はライトフレンチコースを注文。バターや生クリームを使わない軽やかなオリジナル料理が魅力的です。油はグレープシードオイルを使っているとか。


キノコとゴルゴンゾーラのブランダード仕立て。チーズ風味が濃厚なパテ状のブランダード(混ぜもの)をトーストに塗って食べます。軽い小前菜の趣きです。


ニース風サラダ。セロリがアクセントに。細かい角切りポテトもほどよい食感です。ジャカルタで食べたニソーワズに比べるとだいぶエレガント。


カップポタージュ(+350円)。この日はかぼちゃのポタージュ。クリーミーでほんのり甘い懐かしい味。


豚ロースとリンゴのロースト 干しブドウのソース。メインは3種類から選べます。豚には甘いソースがよく合いますが、たっぷりの干し葡萄と絶妙な相性でした。リンゴの存在感も肉に負けていません。


紅茶のゼリー。ランチのライトフレンチコースには、こちらのデザートが付きます。洋梨コンポートとともに、爽やかな甘みが口に広がります。添えられたミントも新鮮で形がいい。本来当たり前のことですが、ここまで行き届いている店はそう多くないような気がします。


イチジクのコンポート イチジクのシャーベット添え(追加注文)。ディナーのライトフレンチコースだと、こちらのデザートが。欲張って追加してみましたが、正解でした。フレッシュに近い感じのコンポートと、透明なジュレ、風味豊かなソルベが、心地よいアンサンブルを奏でます。

この他、パンと食後の飲みものが付きます。そしてグラスワインを1杯だけ。ちょうど新酒ワインで巡るヨーロッパの旅というプロモーションをしていたので、10月30日に解禁になったばかりのカディス・ノヴェッロ・ボッテョーロを飲んでみました。550円という手頃なプライスながら、生き生きとしたフレッシュな味わいを存分に楽しめました。

オープンから間もなく19年。新しい店が出来ては消えていく今日この頃、これだけ長く愛され続けるのは素晴らしいことだと思います。ちょうど、この朝、ホテルでまずいコーヒーを飲んで出て来たのですが、ラ・パレットで美味しい食後のコーヒーを飲みながら、ことさら飾り立てなくても、当たり前のことをきちんとしていれば、長く愛されるんだろうなと思いました。