歩いて入れないジャカルタのホテル

日本では、どんな高級ホテルであれ、誰もが自由に訪れることができます(一部入りにくい雰囲気のところはありますが)。ジャカルタの場合、入館に際しては空港のような手荷物検査があり、閉ざされた特別な空間という感じです。

ひとたび中に入ってしまえば、バンコクやシンガポールのホテルと似た雰囲気に囲まれ、安心して快適に過ごすことができます。宿泊、会合、食事など、確かな目的を持った人しか入ってこないことで、むしろ日本のホテルより上品さが保たれているようにも感じます。

ひとつ不便なのは、徒歩で入館するのが難しいということ。正面玄関に通じる道は車専用。エントランスで観察していると、宿泊客はハイヤーを、地元の人たちは自分のショーファー付き車で来館しているようです。

ちょっと外で買い物とか食事をと思っても、気軽に歩いて出掛けることはできません。これはおそらく警備上の計らいなのでしょう。一歩外に出れば、それなりの危険を覚悟しなければならず、歩いても1分とかからない隣のビルに行くにも車をチャーターするよう勧められます。

それでも、どうしても歩いて出掛けたい場合は、車のための道を歩いて、車用のゲートから出ます。帰ってくる時は、車用の進入口に控えている警備員にルームキーを提示して通してもらいます。

できるだけ現地に溶け込むよう、くだけた格好で出掛ければ、外に出ている間は少々の安全に貢献するかもしれませんが、帰って来た時にホテルに入れてもらえないのではという心配もあります。

きちんとした身なりで出掛けると、たちまち泥棒につけ狙われます。過去に、北京では強盗に不気味な廃墟につれて行かれ、危うく殺されそうになりましたし、香港では一瞬の隙に貴重品をすられました。常時警戒していただけに、プロの技には驚嘆しました。

このように、比較的安全とされる地域でも危険はつきものです。ここジャカルタでも注意するに越したことはありません。まずは、あまり着飾らないようにと思い、軽装でショッピングモールに出掛けました。

ところが、そこは高級モールらしく、周囲にはデヴィ婦人のようなゴージャスな装いの方々が多く、軽装の私は浮いてしまいました。いやはや、装いは難しいものです。ともあれ、今のところ危険はありません。とはいえ、油断は禁物と心掛けています。