武蔵野の天ぷらカウンター ヒルトン東京

松花堂弁当が食べたいと思って「武蔵野」に電話をしたものの、テーブル席も座敷もいっぱいで、空きが出るまで1時間はかかるとのこと。と同時に、他のカウンターなら用意できるとの案内。

どこが一番ゆったり過ごせるか尋ねると、天ぷらカウンターには今のところお客がいないというので、行けば多少の加勢になるかと思い、すぐに行くと告げて店に向かいました。

確かに今日のホール席はかなりの混雑ぶり。慌しく動き回る従業員が放つ「余裕なし」のサインが、それを物語っています。

でも、天ぷらカウンターはほんとうに空席だらけ。優秀な職人が手持無沙汰で構えているというのに勿体ない。とはいっても、きっとホールや座敷のお客さんは、顔合わせやお祝いなど、カウンターでは具合が悪いのでしょう。

さて、早速注文。「ごめん、今日は酒は飲めないからお茶で結構。で、天ぷらはかき揚げの付いている方。刺身はいらない。」という具合の頼み方。そうして出てくるのは梅コース5,830円。

職人さんが素早く素材を用意し、「今日はこんな感じですが。お嫌いなものがあれば遠慮なく言って下さい。」と、実物を見せてくれます。

「今日は他に面白いもの、ありますか?」「はまぐりも美味しいし、シラウオなんかもね」「じゃあ、それ両方」と、テンポのいい対話が弾みます。

あとは、とりたてて何か会話をするでもなく、揚げたての天ぷらをじっくりと味わう時間が続くという感じ。私のカウンターでの過ごし方は大抵こんな風です。

先付け。

梅コースの天ぷら7品。

追加したハマグリとシラウオ。

シラウオは例年の今頃に比べると小ぶりな気がしましたが、美味しかったです。

最後はさくさくとした歯触りが魅力的なかき揚げ。これも梅コースに含まれます。

かき揚げの食べ方は、天茶、天丼、白ご飯から選べます。一瞬迷いましたが、今日は勤労感謝の日ですから、やはり白いご飯を食べたいもの。

農家の皆さんが今年も美味しいお米を作って下さった。ありがたいなと思いながらしみじみと味わう白ご飯。たぶん、これは新米ではないでしょうけれど、感謝の気持ちは同じ。一粒残さずいただきました。