リサイタルの心地よい余韻

浜離宮朝日ホールで開催した2011年の東京リサイタルが終わりました。無我夢中で取り組んだステージでしたので、終わってしまうとちょっと寂しさも感じますが、それ以上に充実した素晴らしい気分です。

これまでのリサイタルは、終わるといつも喪失感にさいなまれていました。そこには、全力を尽くしたのに理想にまったく及ばない自分がいたのです。

今回も満足のいく演奏ができたわけではありません。それでもこれほど心地よいのは、私自身がここのところ陥っていたジレンマから、確実に抜け出せたという実感が得られたからです。

夏の終わりには、もう舞台を去ることも本気で考えていましたが、今日のリサイタルを終え、まだもう少しいけそうだと思いました。

松本さんが書いてくれた新しい曲は、音楽の新境地を予感させてくれましたし、今日のお客さまたちも新しい力を与えてくれました。こんな私を支えてくれる皆さまに心から感謝です。

上の写真は、バックステージに用意された予備のエレクトーン。開演前の短い時間しか使いませんでしたが、あるとないとでは大違い。かなり気持ちを落ち着かせてくれました。

演奏の写真と詳しいレポートは明日改めてアップします。