進化したゴードン・ラムゼイ at コンラッド東京

コンラッド東京にあるゴードン・ラムゼイを訪れるのは11ヶ月ぶり。泊まることの多いホテルなので、行こうと思えば行ける機会は何度もあったのですが、スペシャリテ中心のメニューはすでに食べたことのある品ばかりで新鮮さに欠けるという理由で、しばらく足が遠のいていました。

また、満席の週末という、最も乱れが生じやすいタイミングに来店するのも気が引けたのですが、マネジャーがせっかく席をアレンジしてくれたので、思い切って出掛けることに。さて、どんなディナーになるでしょうか。

店に入ったのは19時。すでにほとんどの席が埋まっています。楽しそうな会話が弾けるテーブルを縫うようにして、一番奥のテーブルに。男女入り混じったスタッフたちは、みないい笑顔を向けながら歓迎してくれています。馴染みの顔ぶれがほとんどですが、みな立派になった気がしました。

マネジャーと軽く世間話。次いでソムリエが食前酒を勧めに来ましたが、投薬中のためアルコールは軽めにしたいと申し出て、オーストリア産のソービニヨンブランをグラスで注文。

さて、料理を決めましょう。メニューには3種類のコースのみが記載されています。11,500円、16,500円、22,000円とあり、それぞれ品数が大きく異なります。

今回はあまり多くは食べられないので、真ん中のコースくらいが程よい感じだったのですが、困ったことに食材があまり好みでありません。

そこで、マネジャーと相談しながら、11,500円のコースに、別のコースからの1品を追加してもらうことにしました。

まずは軽いカナッペ。4種類のうち、2種類はチーズを使ったもの。手でつまめる一口サイズです。

次はアミューズ。サーモンのやスイカを使った爽やかでひんやりした一皿。

前菜はフリュイ・ド・メール、海の幸のモザイク仕立て、夏野菜のアンサンブル、トマトの冷製コンソメ。

追加した一品は、舌平目、雲丹をまとったアーノルド・ベネット風、鮑のフリカッセ、ジロール茸のソテー、甲殻類の香るヴルーテ。

メインディッシュは、仔牛フィレ肉のロースト、リードヴォーのピッカータ、万緑のラザニア、セップ茸のジュ。

アヴァンデセールは、パンナコッタとワイルドベリー。

デセールは、パイナップルのシリンダ仕立て、マンゴーファルシー、サマーベリー、ココナッツのソルベ。

料理は、一皿ごとにたいへんよくまとまっています。異なる食材が同じ皿に載っていても、それぞれの食材の味がぼやけることなく、見事な調和を感じさせてくれました。

奇抜な素材も組み合わせもありませんが、どの料理にも新鮮な驚きがあり、何よりも強い説得力が伝わってきます。このクオリティでこの値段なら、安いと感じました。

ただ、コースにはコーヒーなど食後の飲みものが含まれていません。コーヒーだけで1,350円。チョコレートなどの小菓子は付きますが、これは少々高い気もします。

サービスのタイミングや気遣いもパーフェクト。とてもいい時間を過ごすことができました。時間そのものもご馳走にしてくれてこそ、レストランです。

ひとつだけ注文があるとすれば、テーブルが暗くてロマンチックなのはいいのですが、せっかくの料理の色彩感がいまひとつわからないのはもったいないです。

この1年で全体が大きくパワーアップしたコンラッドのゴードン・ラムゼイ。この先も目が離せません。