カフェ カリフォルニア at シェラトン都ホテル東京

都ホテルロングステイの最終日。このホテル内ダイニングのご紹介も、たぶん今月はこれで最後です。中止していたガーデンのライトアップが復活し、新緑が幻想的に照らし出され、夏の訪れが近いことを予感します。

最初は、先日「喫煙問題」で断念した「大和屋三玄」の天ぷらカウンターに再挑戦しようと思っていました。

予約しようと電話を入れ、まずは状況を聞いてみたところ、ほぼ満席に近い状態である上、天ぷらカウンターだけでなく、寿司カウンターも一般カウンターも、「スパスパやってます」とのことで再び断念。もう永久に機会はないかもしれません。

そこで「カフェ カリフォルニア」に入ることにしました。セカンドチョイスだったのですが、こちらは比較的静かでしたので、結果的にはベストだったような気がします。

またマクロビオティックにしようと思ったのですが、メニューを見るとランチと同じ料理に一品追加されるだけで、面白みがありません。

他に4種類のセットやコースがあり、量的に一番理想に適っていそうな、フレンチ会席「MODERN」(8,570円)を注文しました。

まずは前菜。「マグロと山芋のタルタル 柚子胡椒ソースと大根のリュバンを添えて」。とてもさっぱり爽やかな味でした。柚子胡椒ソースがピリッとよく合います。

「牛蒡のスープ カプチーノ仕立て ヘーゼルナッツの香り」はワイングラスに注がれて出て来ました。冷製かと思いきや、結構熱々でした。ゴボウの風味がしっかり。お代わりしたいほどでした。

「真鯛のポワレ 浅利のマリニエール グリーンマスタードの香り」は、身はふっくら、皮はパリッと仕上げ、添えられた野菜にも風味がしっかり。

「牛フィレのシンプルグリル 九条ネギ山葵ソース」は、よくない肉だったので逆に助かりました。フィレというよりハラミ肉みたいな感じ。歯ごたえがあるくらいですが、その方が、少量でお腹いっぱい感が得られ好都合です。葱山葵ソースはもっとワサビの風味を効かせて欲しかったです。

最後に「クレム・ダンジュ イチゴのスフェリケーションとバラのグラス」。クレームダンジュは、もっとふわっふわの方が好きなのですが、これは割としっかり目。チーズの風味もいまひとつ。それだけにカロリーは低いのかもしれません。

サービスはタイミングよく、丁寧な印象でした。若いスタッフも楽しそうにサービスに当たっています。その上で、もう少しテーブルの空気を感じて、それをサービスに反映させて欲しいと思いました。

大事な話をしている時に、「こちらは~です」と料理の説明をし始め、話の腰を折られることしばしば。今は邪魔すべきでないなと思えば、そっと皿を置いていくだけでもいいのです。

もうひとつ「~になりま~す」とか「~ですね~」と、語尾をだらしなくのばすのはいただけません。飾らない自分であることと、親しみのあるサービスとは別次元です。一層の洗練に期待しています。決して安くはない店ですから。