石垣島の色彩

八重山諸島最終日。やっと晴れてくれました。太陽を一度も拝めないのは悲しいけれど、わずかでも顔を出してくれれば、じゅうぶん満足です。

早朝、ビーチまで散歩に行きました。本当は泳ぎたかったのですが、国内にあるほとんどのリゾートでは遊泳時間が限られているので、早朝に泳ぐことはできません。外国みたいに日の出とともに泳げたら気持ちがいいのに。

午前中のうちに小浜島を後にして、石垣島へと移りました。定期船に揺られている途中、「幻の島」と呼ばれる砂の島には、日差しを遮るものの何もない海抜ほぼゼロの浜で、夢の時間を過ごす人たちの姿が見えました。

石垣島では半日ほどの滞在時間を取りました。まずは「舟蔵の里」でランチ。赤瓦の古民家で味わう海鮮や石垣牛はまたとない思い出になると、エージェント泉さんから強く勧められていた店です。

靴を脱いで板の間に上がり、座敷またはテーブル席に座るだけで、遠い親戚の家を訪ねてきたような気分になります。

昼は千円台と手ごろ。夜は本格的な郷土会席などが主ですが、それでも気軽に利用できる値段です。私は八重山そばをメインにした膳を注文しました。

あと、八重山のカラス豆腐を追加。載っているのはスク、カチュー、イカスミの3種類だそうですが、イカスミ以外は何のことやら。

食後は敷地内の庭を散策しました。屋外ステージもあって、ここでコンサートをするのもよさそうです。カフェのテラス席からもステージがよく見えるつくり。他に、ギャラリーや蕎麦処もあります。

次は石垣島一番の景勝地、川平湾を目指します。雲の流れは速く、陽が差したり、曇ったり。それによって海の色も空気のにおいも大きく変化するのですね。

川平湾の色彩は、写真では伝えきれない美しさです。ぜひ実際の風景をご覧になって下さい。

陽に当たって火照ってきたので、本日のソフトクリームタイム。沖縄らしく紅イモフレーバーです。

そして、米原のヤエヤマヤシ群生を見に行きました。西表島の仲間川上流からも群生を遠くから眺めましたが、近寄ることができなかったので、ここでは下から見上げてみました。

とても背の高いヤシなのに、つける実はほんの小指の先ほどの大きさだそうで。不思議です。ジャングルのような遊歩道には、いろいろな生き物が顔を出します。

黄と黒のストライプ柄をした大ムカデが気に入りましたが、さすがに写真をお見せするのは刺激が強いのでやめておきます。

こちらは尾がブルーに輝くイキモノ。サラマンダーなのかゲッコーなのか、確かめる前に隠れてしまいました。まるでタマムシのようにメタリックな美しさでした。

ここも日本。さまざまな風土と、それぞれの暮らし。そのすべてが素晴らしい。

今の石垣空港は、これで見納めだろうと思います。次は新空港で。