ヴァンサンのホワイトアスパラガス

ここのところさぼり気味だったグルメレポートですが、料理人もまた努力を重ねながら、素晴らしい料理を通じて人々に元気を届けていることをご紹介していきたいと思います。

まずは3月末に訪れた六本木のフレンチレストラン「ヴァンサン」です。

誕生日を過ぎても、気分が晴れない私を見兼ねて、食事に行こうと声を掛けてくれた友人。そのさりげない誘いに、私も気兼ねすることもなく乗せてもらいました。

昨年の4月24日にも同じ店で、同じメンバーで、同じようにホワイトアスパラ尽くしの料理を味わいました。

力強いソースや絶妙な火加減と味加減にはレシピを超えた熟練の技が光ります。オーセンティックながらも独創性に富み、すべての料理が忘れがたいものになりました。

今年もまた、同じ料理が味わえるのだろうと期待して店を訪れました。まずは小前菜のタルトからスタート。

シンプルですが、いくつも食べたくなってしまう味です。冷前菜はアスパラガスをふんだんに使った一皿。アクセントの自家製カラスミがまた素晴らしい。

温前菜は鮑を使って。

魚料理はオマール海老とアスパラガスにウニをあしらい、トリュフのソースを添えて。

メインディッシュは鳩。

デザートはいちご。

昨年の料理を思い出しながら味わっていましたが、同じ料理はひとつもありませんでした。クラシックな中にも、常に新鮮な驚きを届け続ける城シェフのアイデアと幅広いテクニックに感服しました。

ヴァンサン
は六本木の喧騒から少し外れた、小さな通りに面したビルの地下にあります。静かで居心地の良い空間と、シェフとの気さくな会話が、明日への活力を蘇らせてくれました。