大和屋三玄 白金台店

今日は母と叔母を連れてランチに出かけました。
比較的近くに住んでいても、顔を合わせる機会がほとんど持てず、今回はクリスマス以来です。

会えない理由はいくつもありますが、大きな理由は、私が東京にいないことが多かったり、母は母で日本を離れていることもあるので、タイミングが合わないことです。

私が時折心を痛めるのは、会いたいと思う時に会えないこと。
たとえば、コンサートの準備や、納品の締め切りに追われている時などは、気持ちが荒れて、他人どころか肉親をも受け入れられない状態になることが少なくありません。

どんなに集中してもひらめかない時、どんなに頑張っても思うように弾けない時、ふと顔を見たくなったりします。
でも、そこで気分転換をしてしまうと、積み上げたものを、また一から積み直さなければならないので、とにかくやりきるまでは、外部から刺激を遮断して孤独に徹します。

それが性に合っているので苦にはなりませんが、そんな時は携帯も切り音信不通になるので、いつも心配させてしまっているようです。

さて、今日訪ねたのはシェラトン都ホテル東京内にある日本料理店「大和屋三玄」。

この店は、大阪宗右衛門町に1877年に創業したという大和屋の流れを汲んでおり、「上方の粋な料理茶屋」をうたっています。

最近は日本料理店もモダン化が進み、特にホテル内の店舗は大きく変化し続けていますが、ここ大和屋三玄白金台店は、改装を経た今も純和風の佇まいを保っており、折り目正しさを感じさせながらも、懐かしさやホッとくつろげるような雰囲気を漂わせています。

この居心地のよさは、料亭や高級旅館のような上品なサービスからも感じ取れます。予約の電話を入れた際の対応や到着時の出迎えにも、好感が持てました。

店内はホール席、カウンター席、寿司カウンター席、天ぷらカウンター席のほか、個室が3室あります。今回は気軽なランチなので、ホール席を予約しました。

昼夜ともに、セットやコースが充実しており、値段的にも手頃な部類です。
注文したのは「手籠弁当」4,620円。


先附、小吸物に続き、華やかな籠盛りが運ばれてきます。サイトの写真には桜の花があしらわれたサンプルが掲載されていましたが、もうこの時期には割愛されていました。

続いてチョイスできる「料理長一品」。カニクリームコロッケか筍の揚げ出しのどちらかだというので、当然カニクリームコロッケを選びました。
筍が大の苦手ということだけでなく、実は私はこの店のカニクリームコロッケが大好きなのです。
というわけで、私の全細胞が満場一致でコロッケに投票しました。

でも、大好きなコロッケはひとつだけ。あれ?
サイトの写真では2個載ってたのに・・・と、子供のようにションボリ。
「追加すればいいじゃない」と母に突っ込まれましたが、まぁ、楽しみはまたの機会に取っておきましょう。

そこに追い打ちを掛けるように筍ご飯が出て来ました。うわっ・・・メニューには桜海老ご飯って書いてあったのに。出されたものを食べないのはよくありませんが、今回ばかりは黙って手をつけずに残しました。(写真に残すのもイヤ)

最後のデザートは温かいおしるこでした。

店に入った時は静かでしたが、気が付くと結構な賑わいになっていました。聞こえてくるのはフランス語ばかり。こうした雰囲気はホテル内店舗ならではです。

食後はホテルのガーデンをひと回りして、木々の葉の色に疲れた目を癒してもらいました。