20回目を迎えた仙台クラシックフェスティバル。今年は3公演の出演と、パンフレットのおすすめプランのテキストを担当しました。
10月2日は、朝10時30分からの「BLUE GOD CONCERTO」。あまりの超人ぶりから異星人に違いないと固く信じている青柳晋先生とのラフマニノフピアノ協奏曲第3番です。
前日の仙台到着と同時にリハーサル。まだ緊張しますが、やっと少し気心知れて来て、楽しみながら合わせられるようになりました。
当日のリハーサルに与えられた時間は40分。全曲をふつうに通すのは難しいので、エレクトーンだけの部分は加速してなんとか枠内でアップ。ちょっと確認しておきたいところが残っていてももう弾けないので、あとは集中力でなんとかしないと。このゲリラ戦のような慌ただしさもせんくららしさです。
コンパクトな会場で聞くラフマニノフピアノ協奏曲第3番はどんなものだろうと、多くの関心を寄せていただき、客席は賑わいました。タイムスケジュール通りに開演です。
午前中のラフマニノフって、なんだかイメージと正反対で、気分が付いていけないかもしれない。響きの乏しい会場で、バランスを整えたり、一体感を作るのは厳しそう。
いろいろと不安なところがあったのですが、始まってみればほとんど気にせず弾けました。前日リハーサルで2回、ゲネプロと本番に各1回、都合4回通しましたが、やはり本番は勢いも付いて実に爽快でした。
一番助けてくれたのはお客様。朝だというのに、ステージに向けてキリッとした空気を送り続け、奏者のコンディションを最適化。もう観客の域を出て、共演者のようでした。感謝します。
ラフマニノフの後は、姜建華さんとのリハーサル。私の体調を心底気遣ってくださり、奏者としての大先輩であるばかりでなく、姉のような存在です。本番は絶対違うだろうなとは思いつつ、軽やかに進んでいくリハーサルを楽しみました。
2日目はエレクトーンソロ「全世代でGO!」からスタート。前日にピアノ協奏曲を弾いた同じ場所、同じ時間ですが、プログラムはエレクトーンの楽しさを強調したカジュアルなステージで、お客様と一緒に盛り上がりました。
午後は姜建華さんとの「ロマンティック・シノワ」。ヨーロッパと中国を結ぶ架け橋のイメージで構成し、二胡の持つ哀愁と歌心を存分にお届けしました。
中でも、二胡のための大曲、「江河水」と「三門峡ラプソディ」は、このふたつで中国の音楽性のほとんどを示せるほどの奥深さを持っていて、名手である姜さんのお供ができる光栄を実感しながら弾きました。
後半は時間が押してヒヤヒヤしましたが、それが燃焼促進剤となり、猛烈な旋風とともにスリルある演奏が実現。大陸の揺るぎないパワーにも、決して振り落とされない島国の粘りを見せました。
いつもあっという間に時間が過ぎ去るせんくら。以前は、上手くできなかったところばかりが気になって、ひとり落ち込むことが多かったのですが、今年は違いました。
皆さまが神田の演奏を待ち侘びてくださっている。遠路はるばる旅をして聴きに来てくださったり、チケットが取れなかった方が、会場の前でわずかに漏れ聞こえる音に耳を傾けてくださっていると知った時には深く胸を打たれ、久しぶりに自信や誇りを思い出しました。
こうして自分の出番が終わりました。できることなら3日目まで残って、他の皆さんの演奏を聴いたり、舞台裏の交流を深めたりできたらいいなと望みましたが、今の私にはそのゆとりがなく、次の新幹線に飛び乗って帰京。また頑張って戻ってこようと誓いつつ。

















