ミュージカルナイト

クリスマスツリーが門松に替わり、神田将の2025年も静かにエンディングを迎えています。

最終ステージは東京霞町音楽堂のミュージカルナイト。佐藤奏子さん、岡施孜さんと共に、ミュージカル名シーンの数々を熱く演じました。

第1部では、イケボで知られる田中泰さんにナビゲーターをお願いし、各曲の前にストーリーやシーンの概要を語っていただきました。これが非常に効果的で、お客様はイメージを膨らませながら最初の一音から音楽世界に浸ることができたことと思います。

田中さんのトーク中も、私は指定されたバックミュージックを弾いていました。つまり、第1部はオペラのように絶えず演奏が続き、トークの締めくくりに合わせてバックミュージックを収束させ、絶妙のタイミングで本曲へ入るという流れを繰り返します。

一瞬たりとも気を抜かず、台本と楽譜の2画面を同時に見ながらタイミングを測るという緊張感がたまりませんでした。こういうスリルは大好きです。

そんな演出でしたので、第1部はトークなし。これもまたお客様に音楽だけに集中していただけてよかったと思います。

打って変わって第2部は、トークもたっぷりとお届けしながらの、明るく親しみのあるステージに。冒頭はミュージカルを代表する最高傑作の、誰もがときめく名曲に始まり、デュエット、ソロ、エレクトーンソロと、変化に富んだア・ラ・カルトをお楽しみいただきました。

そしてアンコールはなんとお客様と大合唱に。音楽堂の外ではコートの襟を立てて人々が足早に行き交う中、ここでは集まった皆さまの心の熱量により大きな歓びが宿っている。これぞ音楽のひとつの真実だなとしみじみ感じました。

歌った佐藤奏子さんと岡施孜さんはたいへん素晴らしい逸材で、今後のご活躍がおおいに期待されます。16日に初めてお会いし、3時間のリハーサル。そして26日のリハーサルと本番で5時間。まだわずか8時間しか人生を共にしてはいませんが、大きなものを分かち合いました。

霞町音楽堂は現代に生き続ける芸術サロンです。心を豊かにするアートを求める人が集い、鑑賞と談笑を通じて交流を深めて行く場として、毎夜輝いています。今年の夏に初登場させていただきましたが、これからも度々演奏してまいりますので、よろしくお願いいたします。