見知らぬ自分

日曜日の夜から調子が悪くなり、快復に専念するため、月曜日は予定を取りやめて休んでいました。やはり、混雑する駅や空港にはまったく太刀打ちできません。

薬の作用なのか、眠りと現実の境がはっきりしない感じで横になっているのですが、目を閉じている時、私は自分が知らないもうひとりの自分として、見知らぬ世界に生きている夢を見ます。

その世界での私はまだ若く、今の私とは服装や所持品もかなり違います。私自身ですら理解できない場所を目指して、荒れ果てた都市を徘徊するというのが、毎回決まった内容です。

そこに登場する人たちも現実世界とは完全に異なり、私自身の思考の仕方も違うのですが、それでもやはり自分自身なのです。

その夢の世界から、連続した感覚のままで現実世界に目覚めると、どちらの世界にいるのかわからなくなることがあります。

そんな時は、この世界で大切な人々のことをひとりひとり思い浮かべることで、戻って来たという実感と、この世で得た出会いの歓びを取り戻します。