35小節×200回

昼夜を忘れて楽器に向かうこと3日目。約束の作業をひとつひとつ終わらせながらも、達成感や開放感にはまだ縁遠い気分が続いています。そんな中、自分の稽古も少々と思って弾き始めた曲にとりつかれ、ある部分だけを延々と繰り返しています。

その曲は冒頭の35小節が極めて困難です。元来オーケストラであれば、各楽器の奏者が絡み合うようにして美しいハーモニーを奏でる部分ですが、それを10本の指に収めるのは容易ではありません。

ミスなく弾けるかどうかだけを問われるなら、さほど構えなくても丁寧に練習すればクリアできますが、音楽的に美しく演奏するとなると、たちまち難しくなります。

この35小節を弾くのに要する時間は1分少々。それを絶え間なく繰り返すこと3時間。それほど時間を注いでも、200回弾くことはできません。

全曲通してとなると3時間で最大でも15回ですが、今のところ冒頭の35小節から先には進んでいません。

200回の反復練習でも、満足できるまでの仕上がりにはならず、これまでの過程から察するには、あと500回は繰り返して弾く必要があります。

これから夜明けまで、それをやりたいところですが、別の宿題があるので、またの機会に。

地球の一日はたった24時間。短かすぎます。水星なら1昼夜が地球の176日分もあるので、「明日までに」という約束でもたっぷり時間が持てそうですが、住むには向かない場所のようですね。

水星といえば、火星に降り立ったキュリオシティからの映像にワクワクしっぱなし。私にとっては、ややぬるめのオリンピックより、ずっと刺激的です。